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明智と咲耶の結婚披露宴
第4話 咲耶の夢

作者 明智光彦さん


夢…
それは、寝ても覚めても見られるものだと、私は思う。

そんな私の夢は、お兄様と結ばれる事。
物心ついた時から、私はお兄様との間には運命の赤い糸があると信じてた。
だから、そんなお兄様一度でもいいから振り向いて欲しい。
…そんな思いから、私はファッションの研究に没頭していったの。
だけどお兄様はいつも鈍感で、心の中で「お兄様のバカ…」と呟いていたわ。

でも…、それは突然やってきた。
あの日、私はパパとママの会話をこっそり聞いてたんだけど…、
その内容にひどくショックを受けたの。
だって、私とお兄様との間には血のつながりがなかったんだもの…。

それ以来、私はずっと黙り続けた。そう、函館山でお兄様に告白されるまでは。
私、本当は怖かったの。もし私からその事実を告げてしまったら、
お兄様は私から離れてしまうんじゃないかしら…って。

でも、お兄様はそんな私を受け入れてくれた。それも…、結婚という形で。
嬉しかった。私が思い描いていた夢がついに叶ったの♥
あまりの嬉しさに私は、その日からお兄様のことを“ダーリン”と呼ぶ事にしたの♥

婚姻届を出したその日から私たちは夫婦だけど…、
今日のこの日が、私たちにとっては本当の旅立ちの日なの♥
さぁ、ダーリン。早く私をチャペルに連れて行って♥

〜つづく〜


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akechikun1979@yahoo.co.jp
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